胃、十二指腸の疾患と検査
慢性萎縮性胃炎 / ピロリ菌感染症
ヘリコバクターピロリという細菌が幼児期に感染し胃の中に住み着いていると胃十二指腸潰瘍や慢性萎縮性胃炎、胃がんなど多くの病気の原因になることが分かってきました。世界保健機関(WHO)はピロリ菌は最強の発がん物質であり人間にがんを引きおこす唯一の細菌として認定し、ピロリ菌の除菌治療を推進しています。しかし、現在わが国の保険診療では胃十二指腸潰瘍の人にしかピロリ菌の除菌治療は認められていません。ピロリ菌の除菌治療をすることで胃がん予防ができることが認知されるようになり除菌治療をする方が増えています。胃カメラを受けた場合は、ピロリ菌検査を行ってピロリ菌除菌治療を受けることをお勧めします。


胃の中にいるピロリ菌
胃潰瘍 / 十二指腸潰瘍
胃潰瘍 / 十二指腸潰瘍はピロリ菌が発見され治療が大きく変わり、ピロリ菌除菌によって潰瘍が再発することがまれとなりました。我が国は長寿社会となり、心筋梗塞や脳梗塞で血をサラサラにする薬を飲まれている方や整形外科で鎮痛剤を飲まれている方が多くなりましたが、これらの薬を飲まれている方は、ピロリ菌がいなくても胃潰瘍ができやすくなっています。ご高齢者の場合は穿孔して(破れて)腹膜炎になったり、大出血してショック状態になるまでは全く胃の痛みがないことが多く、あらかじめ診断して治療しておくことが大切です。日頃から胃の痛い方のみならず上記の薬を飲まれている方もぜひ胃カメラを受けて潰瘍があれば治療しておくことをお勧めします。
機能性ディスペプシア(FD)
ストレスの多い現代社会で機能性胃腸症(FD)が注目されています。潰瘍がないにもかかわらず胃もたれ(食後愁訴症候群)や胃の痛み(心窩部痛症候群)を訴える人が多く、このような概念が提唱されました。かつて神経性胃炎と一般に言われていたものがこれにあたります。エコー検査や胃カメラを行って必ず膵臓や胆嚢の病気や胃がん、胃十二指腸潰瘍を除外しておく必要があります。ピロリ菌感染症を治療すると症状がきえる方もあります。
胃がん
胃がんはがん死亡原因の第1位の座を肺がんや大腸がんに明け渡しましたが、今ももっとも多いがんであることにかわりありません。ピロリ菌が原因として注目されているのは前述のとおりです。内視鏡検査の普及により多くが早期胃がんの段階で発見できるようになってきました。早期胃がん自体の多くは無症状で、偶然発見されることがよくあります。また、進行しても症状のないこともあり、病院にかかっていなかったり、きちんと内視鏡検査を受けていなかったりした場合はかなり進行した状態でみつかることもあります。当院では今までの胃がん診療の経験を生かして最新の高画質内視鏡(当院は鼻からの内視鏡、経口内視鏡の両方を完備しています)用いて早期胃がんの診断にあたります。(鼻から入れる内視鏡検査 http://www.hanakara.jp/ )。50歳を過ぎれば胃カメラを定期的に受けるのがいいでしょう。早期でみつかれば内視鏡での切除が可能です。
胃ポリープ
良性の非腫瘍性の胃ポリープ(胃底腺ポリープ、過形成性ポリープ)と、胃がんの芽となる腫瘍性ポリープ(腺腫)があります。
胃カメラを行って確定診断をつけておく必要があります。
ピロリ菌感染が原因のものではピロリ菌除菌治療を行うことがあります。
腫瘍性のものは内視鏡での切除が必要です。

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