大腸がん(結腸がん、直腸がん)
大腸がん(結腸がん、直腸がん)は食生活の欧米化に伴い急速に増加しているがんです。現在日本で最も多いがんで、男性がん死亡数第2位、女性がん死亡数第1位を占めています。約70%は肛門/直腸からS状結腸(肛門から30cm)に発生します。大腸ポリープを経て発症するものといきなり大腸がんで発症するものとがあり、また一部では遺伝性に発症するものもあり注意が必要です。強いて言えば下痢や便秘といった便通異常が初期症状ですが、初めのうちは特に症状がないことが多く、進行してくると腹痛、体重減少、出血、腸閉塞などが生じてきます。40歳を過ぎれば定期的に地域の検診(便潜血検査)を受けるなどして、50歳を過ぎれば大腸検査(大腸カメラ)を受けておくのがよいかもしれません。
早期発見できれば90%以上完治が期待できます。
大腸ポリープ
大腸がんの多く(95%)は大腸ポリープを経て発生します。
大腸ポリープの多くは腺腫といって大腸がんの前がん病変です。ポリープがあれば内視鏡的に切除しておくことで大腸がんのリスクを下げることが可能です。当院では大腸カメラと同時に日帰り手術での内視鏡的大腸ポリープ切除を行っています。
過敏性腸症候群
過敏性腸症候群もストレスの多い現代社会で注目されています。緊張するとおなかが痛くなったり下痢になったりする人は病気の可能性があります。最近ではよい薬も開発されています。一度大腸検査(大腸カメラ)を受けてほかの病気がないかを否定しておくのがよいでしょう。
感染性胃腸炎、食中毒
食中毒原因としては夏場の病原大腸菌、キャンピロバクター、サルモネラ、ビブリオ、秋〜冬のノロウィルス、ロタウィルスが多くみられます。2011年10月には神戸新聞社にも当院が感染性胃腸炎・食中毒に詳しい専門医療機関として紹介されています。
潰瘍性大腸炎
潰瘍性大腸炎は大腸の粘膜に炎症が起き、粘膜がはがれたり、ただれたりして、血便、粘血便、下痢をきたす病気です。通常外敵から身体を防御するために働く免疫が、なんらかの異常により自分自身の大腸粘膜を攻撃するために起きると考えられていますが、はっきりとした原因はわかっていません。
20~30代の発症が多いのですが、小児や50歳以降の年齢にもみられます。
5ASA製剤という薬剤による内科治療が基本となりますが、症状に応じてステロイド製剤や、免疫抑制剤、抗体製剤、JAK阻害剤を用いることがあります。また薬物療法以外に、血球成分除去療法や手術療法があります。
私の所属する兵庫医科大学病院消化器外科は、腫瘍性大腸炎治療における世界中の総本山として知られています。兵庫医大病院と連携しながら診療を行っています。腫瘍性大腸炎は再燃と寛解をくりかえすため、また長期におよぶと大腸がんの発生リスクもあるため定期的な大腸カメラが必要です。
そのほか
結腸憩室炎、虚血性腸炎などのいろいろな疾患の診療を行っています。

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